こんにちは。Youn-miです。
都心から海辺の町・葉山に移住して2年。
生活スタイルがガラッと変わったことで、顔つきや言動、雰囲気が変わったと周りから言われるようになりました。
以前、日テレの「50日間で女性の顔は変わるのか⁈」という特番で私たち夫婦の移住前と移住後の顔つきの変化を少しだけ取り上げていただいたのですが、人の元々の性質や性格はそう簡単に変えられるものではないのに、どうして環境を変えただけで人は変われるのでしょうか?
番組では様々なシチュエーションが用意されていましたが、今回は住む環境をガラリと変えたことで様々な変化があった私が、当事者の目線からいくつかお話します。
新しい環境は新たな価値観を与えてくれる
たとえば葉山に移住する前、私は品川駅から徒歩15分程度の御殿山という場所に住んでいました。都心のわりに落ち着いていて緑も多く気に入ってはいたものの、コンビニもスーパーもちょっと遠いし(せいぜい徒歩7〜8分)、駅まで15分も歩くのは不便だし、まるで陸の孤島だな、なんて思っていたのに。
都心から電車で60分、更にバスに乗り継いだこの地に住んでいる今から言わせれば、駅(それも新幹線も止まるターミナル駅)から歩いて帰れるなんて奇跡のような話です。
今はほぼ毎日のように葉山から様々な場所に移動していますが、都内在住時はほぼ都内の、せいぜい3つか4つの区内でしか生活していなかったような気がします。不便な場所に住む今の方がむしろフットワークが軽くなりアクティブに。
何でも手に入る便利な場所に住んでいたからこそ自らの行動範囲を狭め、小さな世界で生きていたんだなと実感します。
都内にはなかったきれいな海や山を身近に感じることで、豊かな自然がある今の環境に感謝できるのと同時に、都会の先進性や利便性にも価値観を見いだせるようになり、どんな環境にも当たり前は存在しないということを身をもって感じたのでした。
何よりも変化したのは人との関係性
自然に囲まれて住む環境がガラッと変わったのはもちろんですが、何よりも変わったのは人との関わり方でした。
都内在住の頃は、長年同じ場所に住んでいてもご近所付き合いというものはほぼ皆無。
マンションのエレベーターや廊下で住人とすれ違っても「こんにちは」の一言も交わさない。さすがに挨拶くらいはしようよと個人的には思っていましたが、やっぱり人は環境に順応してしまうもので、無言ですれ違うのが当たり前になっていました。
ところが葉山に移住して数日後、ピンポーンと突然来客が。お隣さんでした。
「引っ越してきたの?これうちの電話番号。困ったことあったらいつでも連絡して!これ町内会の案内。よろしくー!」
完全にまだ頭が都民だった私たちはア然。
むしろ都内で同じことをされたら不審者と勘違いしてしまうのでは…?
その後も都民の驚きは続きました。
何度かヨガでご一緒した方からレッスン後に突如「今からうちに遊びに来ない?」と誘われたり。
海で知人が誰かとすごく盛り上がっていたので、「お友達?」と聞くと「いやさっき初めて会った人」と言われたり。
家の近所やバス停で見知らぬ人とすれ違っても当たり前に挨拶をし、「今日も暑いね〜」なんて世間話を交わす。
スーパーに行くと見知らぬおばちゃんが「今日はレタスが安いよ」なんて教えてくれたりもします。
元都内在住者が多かったり都会に出て働いている人が多いからか、よく聞く田舎特有の狭い世界でのベタベタした人間関係とも全然違う、自由でゆるく、心地よい距離感。
なれなれしい=警戒されてしまうような、他人に話かけてはいけない風潮がとても強い東京にずっといた私は、この”葉山スタイル”の温かい人付き合いに感動したのでした。
“人”が変わるキッカケはやっぱり”人”
そんな、いい意味でみんなが程よくなれなれしい、明るく陽気な葉山の人々の空気感にもいつしか馴染むようになった私たち。
先日久しぶりに都内に出たとき、前にいた女性のリュックサックが開いていたので声をかけて教えてあげると、本人にも周囲の人にもギョッとした表情で見られてしまいました。
たしかに都内では見知らぬ人に突然声をかけられるって、たいてい怪しいキャッチかナンパか勧誘だから、無視するか警戒しちゃうよね…と我に帰る私。
移住する前の私だったら、見知らぬ人に自分から声をかけることなんて確実にしなかったでしょう。
これが私の、葉山移住後に変わったと言われる最大のポイントだと考えています。
学生の頃からクールで話かけづらい、こわいといった尖ったイメージを持たれやすかった私が、移住後に人との付き合い方や距離感が変わったことで、笑う回数が増えて前向きになり、雰囲気が柔らかくなったこと。
これにより、今までなかった様々な機会を得ることとなりました。
前向きな人間関係はチャンスを引き寄せる
葉山移住を決めた理由の一つとして「仕事に肩の力を入れすぎないようにするため」というのがありました。
長年私が取っているフリーランスという働き方は、自分が頑張れば頑張るほど報酬に繋がり、逆に自分が動かなければ報酬はゼロになってしまう世界。新人の頃は特にがむしゃらに突っ走りすぎてしまい、心身共に脆く壊しやすい状態でした。
世の中には仕事を生きがいにしている人もたくさんいるけど、私は元々仕事人間ではなく、ほどよく働いてプライベートを充実させたいタイプ。
充実した私生活を送るために仕事を頑張ろうとしていたはずなのに、いつしか四六時中仕事のことを考えてしまうようになり、もはや仕事のために生きてしまっていることに気が付きました。
そこで、”頑張る場所(都会)”と”安息の地(葉山)”=オンとオフをしっかりと区別して、意識的に肩の力を抜こうという思いもあり移住に至ったのです。無理はせず、欲張らず、自分にできる仕事だけをコツコツ頑張る。そんなスタンスで移住をしたため、仕事量はうんと減る予定でした。
ところが、葉山暮らしで肩の力を抜くようになり前向きな人間関係が形成されると、不思議と様々な仕事がスルスルと舞い込むようになったんです。
あんなに仕事一件一件を取るのに必死になって無理をしていた都内在住時代。
きっと肩の力を入れすぎて空回りしていたんですね。
移住後はほぼほぼ葉山でのんびりしようと思っていたのもつかの間、ありがたいことに今は月のほとんどを都内や海外出張で過ごしています。
忙しい日々の中でもオンとオフはしっかりと分けてメリハリのあるライフスタイルを築けているので、ストレスは感じません。
そして本業だけでなく、葉山でもたくさんの人が様々な声をかけてくれるようになりました。
葉山の移住イベントでゲストスピーカーをさせていただいたり、湘南エリアで司会をさせていただいたり、冒頭に書いたテレビ番組でも取り上げていただいたり。
今こうしてSelf-ISHで記事を書かせてもらっているのも、葉山での縁からです。
技術や力量も大事だけど、それ以上に大切なのは前向きな心と人間関係。
仕事を作り上げているのも、与えてくれるのも人。
人との関わりなくてはチャンスは掴めない。
自分自身がよく笑い良い雰囲気を持ち、前向きな人間関係を築くことで、多くのチャンスを引き寄せられるようになったと実感しています。