こんにちは。管理栄養士のゆみです。
巷で歩いているお子さんは、スリムな子をよく見かけます。近年のお子様はスリムでスタイルの良い子どもが増えていますが、実は昭和58(1983)年生まれ頃をピークに身長は横ばい傾向が続き、最近では身長が低くなっているようです。
国立成育医療研究センター研究所の森崎菜穂室長らのチームの調査で分かりました。300万人を超す身長データを分析し、専門誌に論文を発表しています。
体重2500グラム未満で生まれる「低出生体重児」の急激な増加があるとされ、産業技術総合研究所人間情報研究部門名誉リサーチャーの河内まき子さんは、妊娠中の体重増加を抑える保健指導が行われたり、出産適齢期女性の平均BMIが21を割り込んだ時期から低出生体重児が増えているといいます。
つまり、女性のダイエット思考が未来の子どもの身長の伸びを止めていることになります。

また、江戸時代の日本人の身長が一番低く、鎌倉時代よりも低かったといわれています。これは、江戸時代にはいって、米文化が進み基本的に肉などのたんぱく質の少ない生活をしていたからだといわれています。
近年の日本では、統計でみると、昭和58(1983)年生まれ頃をピークに身長は横ばい傾向が続き、最近では身長が低くなっています。

出展)小宮秀一「日本人の体組成」九州大学健康科学センター(1997)・厚生労働省「国民健康・栄養調査(平成29)」を元に作成
身長が伸び悩んでいる原因は、過去の記事でも書かせていただいた、「低出生体重児」に加え、「日照不足によるビタミンD不足」「現代型栄養不足の偏ったお食事」に原因があると思われます。
身長は遺伝要素が多いですが、20%は後の環境因子できまります。
バレーボール選手の益子直美さんは、175cmの長身ですが、お父様は170cm、お母様は164cmくらいだったそうです。
益子さんの食生活はテレビでたんぱく質が豊富で、間食もお菓子ではなく、お好みなどのたんぱく質製品をとっていたとのことを語られていたことが印象的でした。
女の子は、9歳~10歳までに、男の子は12歳くらいまでに身長がきまります。
まわりの友人で、身長の高い子5人に子どものころの食生活を聞いたところ、3人が牛乳をよく飲んでいた、2人は、おやつにお菓子ではなく、おにぎりやから揚げがでていたと言います。
また皆くちを揃えて、「良く寝る子」だったようです。
成長ホルモンがたくさんでている、夜22時から夜中3時までは特にぐっすり寝ることが重要です。
また、ある脚の長い友人は、バランスの良い食生活に加えて、寝る前と朝にふとんの中で、「背がのびるイメージ」をして、足伸ばしストレッチを行っていたとのこと。
また、腸内環境の低下は骨を強くするカルシウム吸収低下にもつながりますので、腸内環境はとても重要です。

これのことから、子どもの食生活は思春期くらいまでが特に大事で以下のようなお食事と生活が重要だと思われます。
□たんぱく質豊富なお食事+たんぱく質の代謝を良くするビタミンB2、B6、ナイアシンを摂取すること。
□骨を強くするカルシウムを摂取する。
□腸内環境を良くする食事をする。
□間食は、スナック菓子や加工品ではなく、お芋やおにぎり、卵などたんぱく質豊富なものを。
□適度な運動をする。
□ビタミンD合成のため、30分程度日を浴びる
□ぐっすりよく寝る。
お子様のためにも、将来お子さまを望む方にとってもおすすめです!!
